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   「お話の世界へようこそ」  開設について

                            群読グループ 田崎浩子

 

2020年から始まったコロナ禍で、ひびきのイベントの大半が中止されました。

群読グループも活動自粛になり、視覚障害者の皆様との交流の機会も無くなりました。

そんな中、私たちの活動を楽しみにしてくださっているリスナーの方から、「ひびき

では、朗読したものをネットで流せないか。そうすれば、私たちも楽しむことが出来る

から」とのお声をいただきました。

そこで、今回ホームページに「お話の世界へようこそ」というタイトルで載せていただ

くよう準備を進めてまいりました。

皆様にお楽しみいただければ幸いです。

「雪女  小泉八雲作 田部隆次訳

雪女の起源は古く、室町時代末期の「宗祇諸国物語」には既に

伝承があったことが記されている。

呼び方は違えど、常に「死」を表す白装束を身にまとい、男に

冷たい息を吹きかけて凍死させたりし、広く「雪の妖怪」とし

て怖れられていた。

今回は、小泉八雲の「怪談」に収録された「雪女」を石川綾子

​が朗読しました。

雪女
00:00 / 14:36

注文の多い料理店」  宮沢賢治 作

宮沢賢治の作品の中で、面白さと分かりやすさ、意外な結末へ

導く巧みさでとても人気のあるものです。

朗読に際し、書かれている文字を 機械がしゃべっているように

したり、2人の紳士の性格を声だけで表現したりと工夫しました。

注文の多い料理店
00:00 / 21:56

「ざしきぼっこの話」   宮沢賢治 作


賢治の故郷、岩手に伝わる ざしきぼっこ のふしぎな話を4つ、 賢治が聞き書きのようにしてまとめた童話です。季節の変化と

岩手の風土を見事な色調でとらえます。

朗読は中津原悦子です。

ざしきぼっこの話
00:00 / 07:12

「野ばら」    小川未明 作

国境の石碑を守るため、両方の国から派遣されてきた老人と青年でしたが、いつしか二人の心の絆は固く結ばれていきます。けれども戦争によりその絆は絶たれてしまいます。

 

大正9年に書かれたこの作品は「おとぎばなし野ばら」のタイトルで発表されました。

作品の書かれた背景を踏まえると第1次世界大戦は終わりましたが、日本はシベリア出兵、中国反日・反帝国主義運動、ロシアで起きた日本人虐殺事件など、アジアにおいて不安定な情勢におかれていました。

このような時代背景の中、小川未明は、戦争の無い平和な世の中を願うべく「野ばら」という作品を書き上げたのでしょう。

野ばら
00:00 / 08:43

「十三夜」    樋口一葉 著

旧暦十三夜の月見の晩を背景とする物語。

澄みきった月光に包まれる夜の上野周辺を舞台としている。

役人  原田勇の妻お関は、嫁入りして七年になる ある十三夜の

夜更け、たった一人で上野新坂下にある実家、斉藤家を訪れる。

いつもの晴れがましい黒塗りの抱え車での訪問と異なるのは、

お関の胸にある決心があったからであった。

 

平成21年1月に録音したものです。

配役  語り・母親   服部幸子

    お関      峰岸欣子

    父親・車夫   田崎浩子

フルート演奏はひびき会員のお嬢さん 遠藤淳子さんにお願い

しました。

十三夜(上)
00:00 / 35:39
十三夜(下)
00:00 / 14:33

「鼓くらべ」

加賀百万石の城下町金沢を舞台に、鼓を打つ才能は人一倍優れてはいるが、勝ち気で驕ったところのある一人の少女が謎の老絵師と出会い、その交流を通してどのように心の変化が起こっていったか。真の芸術とはどうあるべきか。

情緒あふれる、見事な筆致でえがかれた、心に響く山本周五郎の世界を存分にお楽しみください。

鼓くらべ
00:00 / 28:31
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